暴言で引退表明、明石市長の行動から学ぶ、結果を出すだけではダメな理由
泉房穂明石市長が引退表明されました。
任期である2023年4月をもって政治家を引退
し、今後どの選挙にも立候補しないと宣言し
ています。
守秘義務を伴う企業の納税情報をSNSに公表
した事に対して、市議会から問責決議を出さ
れて過半数が賛成し13日に可決されました。
さらに、問責決議を出した市議に対して
「問責なんて出しやがって。ふざけているの
か。選挙で落としてやる」
「問責決議案に賛成したら許さない」
と言った後に本人たちに謝罪していました。
以前に暴言問題があった時に
暴言から復活!泉市長のここから学べ!!
とブログに書いたように3年前は見事に復活
されましたが、今回再び暴言問題で今度は
引退することになってしまいました。
結果を出していた泉市長がどうして引退する
事になったのか、そこから何を学ぶべきなの
か考えてみたいと思います。
・結果を出していた泉市長
当時の与野党、さらに兵庫県知事からも支援
されていた候補を破ったのは快挙でした。
泉房穂市長が就任してから、主に子育て政策
に力を入れていました。
・18歳までの医療費無料
・中学生の給食費無料
・第2子以降全員保育料無料
・遊び場の利用料無料
・満1歳までおむつ無料
と子育て支援において5つの無料化などを
実施した結果
・人口 9年連続増
・市税 8年連続増
・地価 7年連続上昇
・来街者 7割増
・出生率 1.70(2018 全国平均は1.42)
と市の状況が好転し
91.2%の市民が住みやすいと言われるまで
になりました。
メディアからも評価されていて、明石市と
泉市長の全国的な知名度も上がり、まさに
結果を多方面から評価されていました。
このように結果を出していた泉市長ですが、
結果を出していても行動一つ間違えると
今回のように引退へと追い込まれます。
行動を間違えない為に、普段から心がけて
おくべき事をあげてみたいと思います。
・結果が出ていても油断をしない
前回の暴言の後に出直し選挙が行われて
泉市長は2位に5万票差をつけ圧勝してい
ます。
選挙期間中はとにかく謝罪をして、当選後の
万歳もなし、とにかく謙虚に行動されていま
した。そうした姿勢が市民の方にも評価され
ての結果(圧勝)だと思われます。
それからマスコミにも持ち上げられて取り
上げられる事も多く(極端な手のひら返しも
どうかと思いますが)子育て政策の成功事例
として紹介されることが多くなります。
選挙での大勝、マスコミが持ち上げる、結果
も出ている。自分の事を過大評価してもおか
しくないですよね。
自分の過大評価は相手への過小評価につなが
ります。そして反対する人への暴言へと繋が
ったと思われます。
人間は完璧でなく、間違いも犯します。
「自分が間違えているかも」と過度に考えな
くてもよいですが、セルフチェックは必要です。
自分以外は間違っているという思考は超危険です
・2度同じ間違いを犯さない
3年前の辞任のきっかけも暴言でした。
市の職員に対して
「辞表を出しても許さないぞ」
などの音声が連日のように流されバッシング
を受けての辞任でした。
そして今回もまた暴言
暴言が報道された後泉市長本人が
「前回と同じことはできない。」
と暴言が2度目である事から、同じように
辞任後に再出馬する可能性を否定しています。
2度同じ過ちを繰り返す事が世間からどう見
られるかを見越しての引退発表ですが、また
しても一時的な感情で身を滅ぼす結果となっ
てしまいました。
1度目は行為に対して同情が集まりますが
2度目は行為に対しては同情はありません。
これは覚せい剤などの犯罪行為に対する世間
の反応からも分かります。(田代まさしさん
の時とか特にそうでした)
・分かっていても誰も止める人がいない
今回の暴言の発端は泉市長がTwitterで守秘
義務である税務情報を公表した事にあります
それに対して
「地方税制上の守秘義務特別委員会」が
開かれ、その中で
今回の企業の課税情報が公開されたことにより、
市の税務事務、ひいては明石市の市政全般に
対する信頼が揺らぐ事態は、容易に想像できた
はずである。ここに、現在の明石市役所の組織体制の問題
がある。市長の判断に対しては、誰も意見等
を言うことができない体制である。今回の調査における証人尋問の過程において
は、市の管理職が法的な判断は差し控える、
法的な問題は分からないと繰り返し述べ、
ツイッターの件については、市民の課税情報
が第三者から見られる状況であったことを
認識していたにもかかわらず、市長の個人的
な問題として関与せず、誰も進言を行って
いなかったことが明らかとなっている。また、明石市には全国にも類を見ない12名
の弁護士資格を持つ職員がいるが、市職員
から弁護士職員への相談、弁護士職員から
市長への進言も一切行われていなかった。この状況に対して、市長自身は、市の組織
体制には何の問題もないと述べており、
市職員からの市長への進言は必要ない、
市長の判断のみがすべてに優先し、それに
対する進言、提案を全く許さない体制が
垣間見えた。市民利益の最大化よりも、市長利益の最大化
が優先されている。
地方税法上の守秘義務調査特別委員会
(令和4年6月27日)より引用
要約すると
市長の課税情報公開は市民の信用を失う
可能性があった。(容易に認識できる内容)
↓
市職員は認識していたにも関わらず誰も意見
等を言えない組織だった。(弁護士の資格を
持っている職員も同様)
↓
市民の利益より、市長利益が優先されている
と結論づけられています。
根本的に市長の行いに対して組織内で歯止め
がきいていない状態だったのです。
完璧な人間はいないので、結果を出している
人でも間違えます。その間違いに対して指摘
をする人がいないと暴走しても暴走したまま
になります。(信者が相手を攻撃するように
なると特に注意が必要)
独裁政治の弊害はここからきます
・結果を出していても謙虚に
結果を出して称賛されていても、一つ間違い
を犯すだけで台無しになります。
今回の泉市長の引退騒動において
「油断したこと」
「2度同じ過ちを犯したこと」
「周りに指摘する人間がいないこと」
を原因としてあげましたが、全体として謙虚
で無かった事が原因かなと思います。
・市長が不必要な物を市長室に設置したり
・名門高校の監督がパワハラをしていたり
・社長が会社をブラック企業にしていたり
これらの人が謙虚であったでしょうか?
たいていは奢り高ぶって間違いに気が付いて
いなかったのではないでしょうか?
例え結果を出していたとしても油断すること
なく、自分の行動を第三者からも含めて常に
チェックする事が必要です。
泉市長は第一線は退くそうですが、政治には
関わり明石市の今後についても見守ってくれ
るそうです。
ひろゆきさんも期待していましたね
ほかの地域に泉さんの知見を広げて頂けるのを期待してますー。 https://t.co/qAc6sU3EeY — ひろゆき (@hirox246) October 12, 2022
市長とは違った角度からの子育て支援に期待
します。